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レパートリー生き残りの法則(仮説)

(作品が聴衆を魅了する割合)×(のべ聴衆人数)=定数×最終獲得支持聴衆
と仮説をたてる。

ある新作が、300人動員の演奏会で初演されて、60%の聴衆に感銘を与えた場合、
獲得支持聴衆は180人。
ある2流曲がさかんに演奏された場合、
のべ動員10000人×30%を魅了=3000人。
前者のような例が日本を含め近現代作品に多い。

もちろん18、19世紀の音楽でも、たとえばハイドンのニックネーム付交響曲とニックネームなし交響曲の認知率の差なども同じ法則かとは思います。
ラフマニノフのピアノ協奏曲でも3番があまり演奏されず、2番ばかりが演奏された時期は、両者の人気の差は大きかったけれども、演奏頻度が並んでくると、同じような人気度になってきましたね。
古典派でも極端な例で、フンメルのトランペット協奏曲は、再発見まで演奏皆無(あたりまえ)だったので人気度0でしたが、この数十年の盛んな演奏で人気トップクラスのトランペット協奏曲になりました。
日本を含め近現代の音楽でも、頻繁な演奏機会があればきっと有名名曲になるはずというものがたくさんあると思います。
2000年10月22日
近藤浩平

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