実演で聴きたい。 名曲、傑作、問題作。
20世紀の200名曲序文へジャンプする
膨大な20世紀の音楽の中から、一人の人間が実際に聴くことができるのは、ごく一握りのものだけです。このリストは私が実際に聴いた音楽の中から、多くの人を感動させ、今後のクラシック音楽のレパートリーとして残っていく価値があると思われるものを数を絞り込んでピックアップしたものです。
私自身が未だ聴く機会を持っていない音楽については、いっさいリストアップしていませんので、非常に高い評価を得ている作品、好評伝えられている話題作でもリストから漏れているものも多数あります。
また、このリストは、一般の音楽ファンの方、特に現代音楽スペシャリストというわけではない演奏家の方などに、参考になるものとして作成したものですので、作曲技法上の重要さといったことなど専門的観点よりも、一般の演奏会でこれから多くの人が演奏し、聴くためのレパートリーになりうるか、という点を重視しました。そのため、重要な前衛作品が欠けていたり、非常にローカルで後進的な作風の音楽作品があげられていたりします。
20世紀音楽の代表的諸傾向を、なるべく広く認識できることも意識しながら選定しています。
様々な立場、地域の作曲家をとりあげるため、1作曲家あたりの曲数は最小に絞り込みました。立場、様式を大きく変化させた作曲家のうちごく一部のみ例外的に複数の作品をとりあげました。
日本の作曲家については、距離を保って判断しずらいことから、この100名曲の選定対象からはずしました。質の高い作品が数多くあり、その全てに偏り無く接し、なおかつ数をしぼりこむのはあまりに困難です。
対象は、1901年から今年までの間に作曲された、所謂、クラシック音楽・シリアスミュージック・近現代音楽の分野の音楽作品に、便宜上限定しています。 ここにあげた作品と匹敵するか、それを上回る内容と重要さをもつ音楽も、ジャズ、ロック、ラテン等々に視野を広げればさらに数え切れないほど存在するということは言うまでもありません。
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(1999年8月22日 近藤浩平)