夫の代休日だった。平日とは言え、観光バスの人々なども多く相変わらず賑やかだ。前に行った時は、満開の桜で綺麗でしたねえ。
今回もお天気良く、中千本〜上千本の斜面が見応えあり典雅に、下生えの草緑と桜の薄紅色、吉野杉の深緑とのコントラストを春の光の中で鮮やかに描いている。見下ろす風景は、この美しい山腹が雅やかに広がり、多くの社寺が趣を添え、中でも一際立派な金峯山寺の蔵王堂の屋根が奥手にそびえ、その直線上先は大和の二上山につながる。はらはらと風に舞い散る花びらも心憎い。まさに絶景かな。多くのカメラマンに狙われる所だ。
上千本の辺りは山桜が中心だったので花の派手さはなかったけれども、この全景をこそ天下に名を轟かす所以であろう。
奥千本には時間が遅くなったこともあって、一層静かなたたずまいを見せている。桜はこれからの様だ。また、「大峯‥」の石基が所々に現れ、ここがあの大峰山系の末端である事を思い出させる。そして鬱蒼と山上ガ岳へ道は続くのだった…。
さて、大急ぎで戻り、桜アイスを頬張り、草餅、桜餅、桜羊羹、柿の葉寿司、吉野本葛、桜の花の塩漬けを手に入れる。仁王門前の萬松堂の餅は御献上品とあるだけあって、舌絶尽くしがたい美味しさ!なのだ。どうして日本の有名所の社寺の周りには欲望渦巻き煽る店が立ち並び、信者達(?)をこんなに惑わしてくれるのかしらあぁ〜 !。
<行程>阿部野ー近鉄→吉野(1220)…歩→蔵王堂…如意輪寺…水分神社…高城山…西行庵…(1820)吉野