白い岩山への行進 第2番 作品67
ほとんどテンポも変えずに進む4拍子の行進でありながら、19世紀〜20世紀の組織された集団の高揚感をもった行進ではなく、勝手に自分の決めたルートをどんどん突き進む者の行進。小編成オーケストラの「白い岩山への行進第1番」を、ピアノを含む大型の室内楽に改作したものだが、あとから加えた要素が主役をしばしば奪っている。第1番はまだ演奏もされていない。白い岩山は、花崗岩の白い岩肌の目立つ山々のことだが、禿山だったころの六甲、加古川近辺の低い岩山、瀬戸内の島の山、甲斐駒ヶ岳、燕岳、九州の大崩山などが思い浮かぶ。
旅について 作品69
旅というものは、いろいろな場所を通りぬけて進んでいくものだ。たとえ同じ場所に戻ってきても、季節や天気や草木の育ち具合で、前に来たときのままというわけにはいかない。
2002年9月29日
近藤浩平