山の作曲家、近藤浩平のページ トップページへ戻る
楽譜を書くとき、作曲家は音をイメージしているが、実際の演奏はしばしば、そのイメージ以上に美しく鳴り響く。 音楽が実際に鳴っているときに現われる美しさはあらかじめ作曲家の想像の中で鮮明に完成されたものを再生しているわけではない。 自分自身の作品が演奏されるのを聴いても、未知の美しさを発見する。 様々な演奏により美しさを発見され、様々な人に聴かれて美しさを見つけてもらえる音楽作品は幸福だ。 現代ではそのような幸福ははるか過去の音楽作品に独占されている。
2002年8月25日 近藤浩平