日本人は、西洋音楽を演奏できるか?日本人が演奏する西洋クラシック音楽は、日本人以外に意味があるのかということとを考えるとすれば、ちょうど、裏返しの状況を例に考えてみたらどうだろうか。
武満徹、間宮芳生、・・・・日本の作曲家の音楽を、西洋の演奏家が演奏したものは、日本人にとって何なのかということを考えることと近いものではないでしょうか。
欧米のオーケストラが欧米の指揮者の指揮で、日本公演で日本人作曲家の作品を
演奏したものを、どう受けとめられるでしょうか?
さて、少し話題の焦点がずれますが、私は、西洋の独占的演奏メディアだったクラシックのオーケストラというものは、いわば、世界の人々に開放されつつあるものと考えています。
現時点ではオーケストラの演奏曲目のほとんどをヨーロッパの作品が独占していますが、もし、これが日本、アジア、オセアニア、アフリカ、アメリカ大陸などの音楽作品が曲目の半分ほどを占めるようになった状況を想像してみると、クラシック音楽においてヨーロッパ人であることの伝統上の優位は、今後ますます薄れていくように思います。
西洋人どうしでさえ皆、同質ではない。
例えばヴィーン・フィルの演奏するフィリップ・グラスをどう思われますでしょうか?
2001年1月24日
近藤浩平